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1年間に読んだ本/見た映画・演劇の合計が108になるといいなあ、という日記。

真夏の夜のジャズ

アメリカ・ジャズ界最大の音楽フェスティバル「ニューポート・ジャズ・フェスティバル」を捉えたドキュメンタリー。1958年に開催された第5回の同フェスティバルを記録した。「ジャズの父」とも呼ばれる20世紀を代表するジャズミュージシャンのルイ・アームストロングや、ジャズ界有数の作曲家として多くのミュージシャンに影響を与えたセロニアス・モンクザ・ビートルズローリングストーンズ、ビーチ・ボーイズなど多くのミュージシャンにカバーされ、「ロックの創造者」と呼ばれたチャック・ベリーなど、伝説のミュージシャンたちが続々と登場。また、ミュージシャンのほかにもフェスを楽しむ観客たちの姿が多く映し出され、当時のファッションなども見どころになる。監督は、後にオードリー・ヘプバーンエリザベス・テイラー、マドンナといった錚々たる女性たちを被写体にした大御所カメラマンとなるバート・スターン。大胆な撮影手法や美しい映像が反響を呼び、幾度もリバイバル公開されている。日本では1960年に初公開。2020年には、日本公開60年を記念して4Kのあざやかな映像でリバイバル

1959年製作/82分/G/アメリ
原題:Jazz on a Summer's Day
配給:KADOKAWA
日本初公開:1960年8月19日

演者に比べて、観客に黒人が少ない。

黒人キャストばかりの Do the right thing をみたあとだからそう思うだけなのかもしれないが、ジャズやゴスペルが基本的にはブラックミュージックなのを考えれば、今の目線でいうとちょっと異常だ。

1958年の、避暑地の、タバコ長者の個人的な趣味であることを思えば納得できなくもないのだが。

チェリストが汗みずくになりながらバッハをさらうシーンが非常に印象的。マイルスデイヴィスが So What をリリースしてモードジャズを世に問うたのが1959。その前年ということで、ハードバップ絶頂期であり、ゴスペルが教会音楽からポップミュージックになりはじめたころであり、ローザパークスのバスボイコットから3年でもある。

ルイ・アームストロングと、マヘリア・ジャクソンの圧倒的なパフォーマンスが記録されていることで、この映画は永遠のものになった。