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1年間に読んだ本/見た映画・演劇の合計が108になるといいなあ、という日記。

2020-01-01から1年間の記事一覧

テリー・ギリアムのドン・キホーテードン・キホーテを殺した男ー

テリー・ギリアムのドン・キホーテ ードン・キホーテを殺した男ー この映画が完成するまでの紆余曲折については、それこそ、すでに作品化されているドキュメンタリー『ロスト・イン・デ・ラ・マンチャ』や、諸々の解説書ーすでに膨大な数となっているーを参…

『サイゴン・クチュール』

クリスマスの夜、因業実業家のスクルージは、三人の精霊に出会って「過去」「現在」「未来」の実相を目の当たりにし、改心して健全な生き方を取り戻すーー使い古された物語の定型かもしれないが、主人公の成長譚としてはやはり効果的であると思った。『サイ…

『COLUMBUS』

インディアナ州コロンバスを舞台に、その街の近代建築を通じて葛藤し、一方は可能性ゆえ街を出、一方は過去と向き合うべく街に残る。 寡聞にして知らなかったが、コロンバスはミッドセンチュリー・アメリカの近代建築の一大拠点となっていて、それが大きな観…

『ロング デイズ ジャーニー この夜の涯てへ』

2000年、父と友人の死をきっかけに、中国貴州省の片田舎「凱里」に戻ってきた男と、友人の死のきっかけとなったマフィアの情婦の二人の物語を中心に、あらゆる場面、あらゆる舞台、あらゆる装置が伏線となり、物語がツイストしていく。ラスト60分、3Dかつワ…

『パリの恋人たち』

苦甘のフレンチ・コント。と、数語によってこの映画の説明は終わる、小さな文芸作品である。原題は ”L’homme Fidele”、すなわち「忠実な男」。 見所はリリー・ローズ・デップの猫のような姿態と、主演マリアンヌ役のレティシア・カスタの異様なまでに美しい…

『21世紀の資本』

21世紀の資本 当邦においても大きく話題となった経済書『21世紀の資本』の映画化。脚本監修のみならず、主要な出演者の一人としても、著者のトマ・ピケティが深く携わった本作は、学術書のドキュメンタリー映像作品として、書籍以上に人口に膾炙するところと…